あがー (感嘆詞) – 沖縄の心(しまぬくくる) 「うちなーぐち・ウチナーグチ・島言葉・沖縄方言」の紹介


[痛い!痛ぇ!あいたたた~]

あがー=痛い!痛ぇ!あいたたた~痛いと感じたとき「あがー」と叫ぶのが、“うちなーんちゅ”であり、“うちなーんちゅ”としての「証」といえるほどの“うちなーぐち”(沖縄方言)です。

“ないちゃー”(本土の人)が、この「あがー」が瞬間的に言えたなら、「うちなーんちゅ・やっさー」と認められるほどです。逆に、東京などに住んでいる“うちなんちゅー”が、どんなに標準語を上手にしゃべっていても、何かの拍子に「あがっ!」と出てしまい、“うちなーんちゅ”だとバレてしまうことあるそうです!
それくらい、「痛い!」時に、反射に口からはっしてしまう“うちなーぐち”(沖縄語)です。

「あがー」は、痛さの具合・強弱によって、発し方・使いかもバリエーションがあります。
「あがっ!」は、痛みが瞬間的で軽く小さい場合で、頭をたたかれた時や、注射された瞬間、不輸の静電気でバチッときた時など。
「あっがぁ~~」は、痛さが芯まできて、でぇーじ(とても)痛い場合で、おもいっきり足をぶつけて患部を押さえた時や、強烈なマッサージを受けている時など。
「あがーひゃー」は、自分に痛みを与えた相手・原因に対して怒鳴る場合で、「ひゃー」は軽蔑や憎しみを表し「この野郎」といった感じになります。

注意しなければならないのは、「痛い」=「あがー」ではないということ。
「腰が、あがー・している」とか、「今日は、チブル(頭)が、あがー・さー」とは、決して言ってはいけません。
「あがー」は、「痛い」時に発するです。

「痛い」にあたる“うちなーぐち”は「やむん」になります。「腰が、やむんよー」のように、痛む状況を説明するのに使います。頭が痛いは「ちぶる・やみー」、お腹が痛いは「わた・やみー」です。
また、「やむん!」って叫ぶ人はいませんから、ご注意を!

日本語の「痛い」は一つですが、“うちなーぐち”では、「あがー」「やむん」を使い分けないといけません。

◇関連語

まーぬ・やむが?
[どこが痛いか?]

わた・ぬ、やむん
[お腹が痛い]
わた=腹、お腹

ちむ・ぬ、やむん
[心が痛い=心苦しい]

◇例文

あがー
[痛い!](普通の痛み)

あがっ!
[痛い!](軽く瞬間的な痛み)

あっがぁーー
[痛いーーー](強い痛み)

あがーひゃー
[(相手に向かって)痛いだろうー]

あがー、わじわじー・すっさー
[痛い!もう腹が立つ~]

あがー! やな・わらばー・や!
[痛い!悪ガキどもめー(いたずらっ子どもめー)]

◇メモ

出身地がわかる方言A:うちなーんちゅ(沖縄の人)ですか?
B:いいえ、違いますけど・・・
A:本当にー? 君、でーじ・うちなーんちゅ・じらー(沖縄の人みたい)だね
B:本当に違いますけど・・・
(AがBの腕をつねる)
B:あがー! なんでつねるの?
A:ほらね、うちなーんちゅ・さー

これは、沖縄の笑い話の定番で、ないちゃー(内地の人)にあこがれていて、ないちゃーのふりをしている“うちなーんちゅ”が、実は沖縄出身であるということがばれてしまう瞬間の会話です(笑)