木ぬ・曲がいや・使りしが、心ぬ・曲がいや・使らん – 沖縄の心(しまぬくくる) 「うちなーぐち・ウチナーグチ・島言葉・沖縄方言」の紹介


きーぬ・まがいや・ちかーりしが、くくるぬ・まがいや・ちかーらん

木ぬ・曲がいや・使りしが、心ぬ・曲がいや・使らん

[木の曲がりは使えるが、心の曲がりは使えない]

木の曲がりは使える曲がった木は使い道もあるが、心の曲がった、ひねくれ者は使い道がないという“くがに・くとぅば”(黄金言葉)です。

木はまっすぐでなくても使い道があります。曲がった木は、主に装飾として手すりや階段の親柱などとして使われ、天然の曲がりを生かすことで、単調な空間にダイナミックさを加えて個性的な空間をつくりだすことができるのです。

しかし、人間の場合はそうはいかない、木と違って素直なのが一番いい心の曲がった者根性の曲がった人は、なかなか使えない。責任転嫁をして自分の非を認めない人、気の弱い人に強く出たり、笑えないような陰口を言うような人、皮肉屋で攻撃的に他人を傷つけるコトバを平気で発言する人・・・。そうならないためにも人の注意は素直に受け止めなさいということです。素直な心の大切さを説き、心のねじけた者を戒める場合などに用いられます。

◇類義語・ことわざ・言い回し

木の曲がりは直れども人の曲がりは直らぬ

兄嫁と曲がり木

素直で正直が一番!

大切なのは素直さ  by大鵬(力士)

素直な心は、人を強く正しく聡明にしてくれるのである  by松下幸之助

◇メモ

心の曲がりは使えない心が曲がった人、ひねくれ者、性格がねじれた人などの表す”うちなーぐち”

ごーぐちゃー  [不平・苦情ばかり言う人、愚痴っぽい人]
たんちゃー [短気な人]
やなー [悪い人、性悪な人]
くんじょーむん [意地悪な人]
しむちゃー [意地悪な人]
やっけーむん [厄介者]
んじゃりむん [乱暴者、手こずらせる者]
がーじゅー [我の強い者、強情者、意地っぱりな人]
ぼーちらー [わがままな人、きかん坊、粗暴な者]

嫌われないように、“いーっちゅ”[いい人]なるよう心掛けましょう。