さびっさん – 沖縄の心(しまぬくくる) 「うちなーぐち・ウチナーグチ・島言葉・沖縄方言」の紹介


[寂しい]

さびっさん=寂しい寂しいという意味の“うちなーぐち”(沖縄方言)です。夕暮れ時や、一人で部屋にいるとき、あるいは自分の居場所がないと感じる“寂しさ”など、いろいろあるでしょう。

「なんか寂しい」「なんか悲しい」などの比較的軽めの寂しい時は、「さびっさん」を使い、死別など辛く悲しいほどの強烈な寂しさは、「しからーさん」を使います。

◇関連語

くち・さびさん
[口さびしい]

さびむん
[おいしくない食事、味気のない食事](寂物)
だしや脂気もない食事や、おかずの少ない料理などをいう

さびじる
[味のない汁](寂汁)

◇例文

ぬーん・ねーんぐとぅ、さびっさん
[何もないから、寂しい]

さびっさん・やいびーん
[寂しいです](丁寧語)

どぅーちゅい・やしが、さびこーねーん
[自分一人だけど、寂しくない]
どぅーちゅい=自分一人、一人だけ

ちぬー・や、さびっさたん
[昨日は、寂しかった]

ちむ・さびっさい・ねー、まちぐゎー・んかい・あっちーねー、ちむん・はりーん
[心寂しいなら、街(市場)に出かけると、気分(心)も晴れるよ]

ダイエット中・やぐとぅ、くち・さびっさ・ぬ
[ダイエット中だから、口寂しいよ]

いくさゆー・や、むる・さびじる・やたん
[戦争では、全部さびじる(味のない汁)だったよ]

しぇんごー、さびむん・やてぃー、くわぅちー・どぅ・やたる
[戦後、さびむん(味気のない食事)であっても、ごちそうであったよ]

◇メモ

さびっさん=寂しい日常の生活の中で、なんとなく、寂しさや空しさを感じる“寂しさ”は、誰にでもあると思います。その対処法としては、気持ちの切り替えスイッチオンにしてみましょう。その具体策は・・・

・外に出てを見上げてみる
・日光浴や部屋を明るくして、を浴びる
を出して笑ってみる
・おもいっきりを動かしてみる
・楽しかったころの音楽を聴く
・とにかく寝る

寂しさは生きていくためには大切な感情だと思いますので、無理に克服しようとしないでください。寂しいのは自分一人だけではないですよ。